中国原産と推定され、二千年前には日本に既に入っていたとされている。今では日本の食卓にとって欠かせない穀物だ。油、味噌、醤油などの調味料をはじめ、豆腐、納豆、きな粉などの加工食品、ビールのおつまみの枝豆(えだまめ)、そして煮豆などの料理にと幅広く利用されている。
品種も様々ある。我が家で栽培しているのは今まで緑豆と思っていたが、そうではないことがわかった。乾燥が終わって殻を剥いた右の画像には、ご覧の通り何種類かの豆が混在している。これを種類別に分離して翌年初夏に蒔いたら、黒豆、緑豆、黄色種、黒緑の交配種、緑黄の交配種と、少なくとも5種類の豆が収獲できた。
黄色種以外のものは一株辺りの収量が黄色種より若干落ちるが、その分味が良い。我が家では主に煮豆として用いるので、今のところこれで問題ない。
豆類の根には、根瘤バクテリアというものが寄生しており、これが窒素成分を豆に供給している。そのため、窒素系の肥料をやると、茎や葉が徒長してしまい、かえって豆の収量が落ちてしまう。そのため肥料は元肥の木灰のみで充分。5月下旬頃に蒔き、夏に一度土寄せをするだけ。生育には最も手間の掛からない作物の一つだ。