ミカン科。
幹や枝には鋭い棘がある。葉と花と実は食用になる。
我が家の庭には、もともと丈が50センチ程のものが生えていたが、同じようにして裏山に自生していた2本の小さな株を庭に持ち帰ってからは、計3本になった。雄と雌があるそうだが、我が家のは3本とも花が咲かないのでどちらかわからなかった。
ところがその4年後、草丈が1メートルほどになった頃に、なんとそのうちの1本が黄色い花を咲かせたのである。驚き桃の木サンショの木。それが雄花なのか雌花なのかはまだわからないが、とにかく嬉しかった。
日当たりのさほど良くない場所を好むようで、直射日光のガンガンに当たる場所に植え変えたりすると、枯れるので注意。
適度に雨に当たれば、肥料もやらず放っておいてもちゃんと育つ。
葉は冬に一旦枯れて落ちるが、春先なると柔らかい新芽が出て来る。それがいわゆる「木の芽」だ。タケノコの季節になると、うまい具合にそれが食べれるほどの大きさに成長する。
筍ご飯のトッピングには欠かせないので、ありがたいことだ。鶏肉との相性も良いので、鶏とタケノコの煮物にも使える。
これが乗ると、我が家の質素な和風料理が、高級料理に見えてしまうから不思議だ。視覚だけではなく、香りと味でも料理を優雅な物に仕上げる。熱で香りが飛んでしまうので、熱い汁物に入れるよりも、ある程度冷めたものに用いる方がより効果的である。