畝立て(うねたて)
2009.03.08
更新 2011.07.06
畝って何?
野菜を作るときに盛られた土のことを畝または畦と書いて「うね」と読む。ここでは畝という字に統一することにする。これを作ることを「畝を立てる」と言い、その作業を「畝立て」と言う。
畑に畝が必要な場合
- 耕土が浅いとき
耕土が30センチ以上あって肥えた土が豊富なところでは無くても良い場合もあるが、耕土の浅い我が家の畑では、元肥(もとごえ)を入れた後には、必ず畝を立てている。
- 土質の水はけが悪いとき
砂地のように水はけが良い土質なら必要ないが、粘土質のように水はけが悪い土質では、トマトなどの多湿を嫌う作物に対して必要だ。
- 土寄せが必要な作物
じゃが芋のように、土寄せをしなければならない作物には、必然的に畝が出来ることになる。
畝の形
細長い台形というのが一般的な形だが、芋類や一部の豆類のように土寄せが必要な作物は、結果的にこんもりとした形になる。
畝は、まっすぐ一定の幅で立てるのが基本だ。畝が曲がりくねっていたり幅が一定でないと、草取りのときに、うっかり草と一緒に野菜を切ってしまうことがある。また、特に地上部が枯れてしまう根菜類では、畝がまっすぐで一定の幅になっていないと、収穫のときどこに埋まっているかわからなくなってしまう。
必要な道具
- 長い紐二本
畝をまっすぐ一定の幅に立てるための目安にする。
このようにして糸巻に巻いておくと便利だ。
- 鍬
鍬にもいろいろ種類があるが、ここでは土を削ったり寄せたりするので平鍬を使う。
我が家の畝立ての方法
- まず元肥を入れる
その方法はこちらを参照のこと。
元肥を入れて土を掛けたところ。
- 目印の棒を中心にして左右にそれぞれ55cm のところに紐を平行に張る
- 左右10cm ずつ土寄せをする
10cm というのは大よその鍬の幅のことだ。
この「畝1」の隣にもう一つ新たに「畝2」を立てれば、それらの間には、約20cm の通路が出来上がることになる。そのようにして、土地と元肥と労力の許す限り、いくつも畝を並べていくことが出来る。
- 上を平らにならしたら出来上がり
鍬を使って上を平らにならす。
これで、幅3尺の畝の完成。種を蒔いても良し、苗を植えても良し。
但し、元肥に下肥を使った場合、それに含まれている塩分と、醗酵の際に出るガスが根に当たって作物が弱ったり枯れてしまったりする。その現象を「肥え負け」と言う。それを防ぐには、元肥が作物の根に直接触れないよう、作物を元肥の真上に植えないことだ。
このようにして野菜を元肥の両脇に植えると、野菜の根が下肥の濃い部分には直接当たらないので、肥え負けすることがない。
はたけ 客間