温素麺(おんそうめん)・温麦(おんむぎ)
2004.6.28.
2009.11.22. 更新
調理例:温麦味噌ラーメン風。トッピングはミツバと葱。
調理例:温麦塩ラーメン風。白菜入り、トッピングは白胡麻と葱。
「昼食は麺類。しかも、調理時間は極力短くしたい!」
という我儘な私。
以前は、市販のインスタントラーメンを作って食べていたのだが、1年以上それを毎日続けたら、さすがに厭になった。経済的に苦境に立たされたということもあるが、スープに使用されている化学調味料と動物性油脂の味にとことん飽きたのだ。
それでは、それに代わる何かがなくてはならない! そこで開発したのがこの「温素麺・温麦」だ。
それは読んで字の如く、温かい素麺または温かい冷麦のこと。基本的に茹でこぼし不要なので水道代の節約になる。また、乾麺の中では茹で時間が比較的短い素麺や冷麦を採用することにより、燃料費の節約と調理時間の短縮を実現している。そして、麺に含まれている塩分を汁の塩分として利用するので塩の無駄使いが無いし、生活排水に塩分が流されず、環境にも配慮されている。さらに、特定のスープの元を使わないので、さまざまな味のバリエーションを楽しむことができるといった、盛りだくさんな利点がある。
作る際のポイント
- 使用する麺は、大手メーカーが作っている安いのでよい。高級なのは冷たくして食べなきゃ勿体無いので。
- 「出し昆布は沸騰する前に取り出さなければならない」というのは迷信だ。沸騰させても苦味は出ないし、その方が良く出しが出る。
- 麺をかき混ぜ過ぎると、汁に不要なとろみがついてしまうので注意。
- 麺に塩分が含まれているので、塩分の入れ過ぎに注意。
温素麺・温麦基本形
- 材料(1人前)
水500cc、昆布1切れ、煮干1尾、乾麺80g、醤油適量、ネギ適量。
- 作り方
- 手頃な鍋に水、昆布、煮干を入れて中火にかける。
- ネギは薬味にするので刻んでおく。
- 沸騰したら素麺を放射状に入れ、その製品の茹で時間より20秒程短めに茹でる。その際、麺がくっつかないように、箸で軽くかき混ぜる。
- 茹だったら火を止め、昆布と煮干を取り出して残りを丼に移す。
- 醤油を適量入れて軽く混ぜ、ネギを乗せて出来上がり。
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納豆のタレ仕込み
最近の市販の納豆のパックの中には、必ずといっていいほど、辛子とタレの小袋が添付してある。辛子は取って置いて冷奴などに使っているが、タレの方はその甘味が苦手なので以前は捨てていた。しかし、この温素麺・温麦を開発してからは、捨てずに活用するようになった。
温素麺・温麦基本形の材料の昆布と煮干の代わりに、この納豆のタレを使う。少量ではあるが、味が濃厚なため、かなり効果的である。その分醤油は控え目に。
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たぬき味
揚げ物の油はオイルポットで濾して再利用するが、濾したかすも食材として利用できる。その代表的な例が、たぬきうどん・蕎麦だ。これらは天麩羅の揚げかす、「テンカス」を利用している。唐揚のかすは、テンカスのように立派ではなく、ただの粉末の油漬けといったところだが、温素麺にこれを加えると、味だけは「たぬき」になる。
温素麺・温麦基本形のトッピングに、ネギと共に揚げかすを適量加えて出来上がり。
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大根尽くし
大根のトウが立ってくると、菜の花が食べられるが、大根自体も花が咲く前なら少々硬いが何とか食える。この根っこから花までを一度に食べてしまおうという、贅沢(?)な一品だ。
- 材料(1人前)
水400cc、昆布1切れ、煮干1尾、乾麺80g、大根小さいの1本、醤油適量。
- 下ごしらえ
畑でトウが立って花が咲く前の大根を抜き、良く洗う。大根の尻尾と茎の付け根から茎の中ほどまでは、硬いので除去する。
葉を必要な分だけちぎって、食べやすく切る。茎は細かい輪切りにする。菜の花は切り取って別にしておく。大根おろしを適量作る。
- 作り方
- 手頃な鍋に水、昆布、煮干を入れて中火にかける。
- 沸騰したら大根の茎と葉を入れる。
- 再び沸騰したら乾麺を放射状に入れる。
- 再び沸騰したら菜の花をさっと湯にくぐらせ、色が変わらないうちに取り出す。。
- 乾麺の規定の茹で時間より20秒程短めに茹でる。その際中、麺がくっつかないように、箸で軽くかき混ぜる。
- 茹だったら火を止め、昆布と煮干と菜の花を取り出し、鍋の中身は丼に移す。
- 丼に醤油を適量入れて軽く混ぜ、大根おろしをかけ、先程取り出した菜の花を添えて出来上がり。
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ラーメン風
調理例:温麦醤油ラーメン風。トッピングはピーマンと葱。
- 材料(1人前)
水300cc、豚骨又は鶏がらのだしおたま3杯、乾麺80g、ニンニク1片、ニンニクと同量のショウガ、ニンニクの倍の量のネギ、醤油又は味噌適量、薬味用ネギ適量。
- 下ごしらえ
A{ニンニク、ショウガ、ネギは細かいみじん切り。}
薬味用ネギは輪切り。
- 作り方
- 手頃な鍋に水とだしを入れ、Aを加えて中火にかける。
- 沸騰したら乾麺を放射状に入れ、その製品の茹で時間より20秒程短めに茹でる。その際中、麺がくっつかないように、箸で軽くかき混ぜる。
- 茹だったら火を止め丼に移す。
- 醤油又は味噌を適量入れて軽く混ぜ、ネギを乗せれば出来上がり。
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油そば風スープ付き
- 材料(1人前)
水200cc、豚骨又は鶏がらのだしおたま2杯、乾麺80g、ニンニク1片、ニンニクと同量のショウガ、ニンニクの倍の量のネギ、醤油適量、酢少々、薬味用ネギ適量、香菜(コリアンダーの葉。中国語ではシャンツァイ、タイ語ではパクチー。)少々、生卵1個、ごま油少々。
- 下ごしらえ
A{ニンニク、ショウガ、ネギは細かいみじん切り。}
B{ネギは輪切り、香菜はみじん切り。}
- 作り方
- 手頃な鍋に水とだしを入れ、Aを加えて中火にかける。
- 沸騰したら乾麺を放射状に入れ、その製品の茹で時間より20秒程短めに茹でる。その際中、麺がくっつかないように、箸で軽くかき混ぜる。
- 茹だったら火を止め、麺だけ箸などで丼に移す。
- 熱い麺の上に手早く卵を割り入れ、ごま油と醤油、酢をかけて混ぜ、Bをかければ油そば風の出来上がり。
- 鍋に残った汁を中華小鉢に移して醤油を一振りすれば、スープの出来上がり。
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イタリア風
ピザやグラタン、パスタなどのソースを作り終わって鍋を洗おうと思ったら、ソースの残りがかなり鍋に付着していることがいつも気になっていた。これを指ですくって舐めてみると旨い!
この鍋を洗った水の流れていく先には渓流があり、そこにはサンショウウオ、カジカ、サワガニ、カワニナ、ホタルの幼虫などといった生き物が生息している。彼らにはこの美味さがわからないというよりも、むしろ油や塩が好きではないはずだ。それにこれを食わすのは勿体無い!
というわけで、私はこのような鍋をそのまま洗わず、この僅かな残りを利用してもう一品料理を作る。それがこのイタリア風だ。
- 材料(1人前)
水400cc、乾麺80g、タマネギ適量、パセリ適量、塩適量、エクストラヴァージン・オリーブオイル少々。
- 下ごしらえ
タマネギはスライス、パセリはみじん切りにしておく。
- 作り方
- ソースが付着した鍋に、水とタマネギを入れて中火にかける。
- 湯が熱くなってきたら、お玉を使ってそれを鍋の内側に付着しているソースに掛ける。するとソースは流れ落ち、汁が濃厚になっていく。
- 沸騰したら乾麺を放射状に入れ、その製品の茹で時間より20秒程短めに茹でる。その際、麺がくっつかないように箸で軽くかき混ぜる。
- 味見して必要なら塩を足して混ぜる。
- 茹だったら火を止めスープ皿に盛る。
- パセリをふりかけ、オイルを一回しかけたら出来上がり。
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インド風
上に挙げたイタリア風と同じ発想だ。カレーを作った鍋をそのまま洗うのは勿体無いのだ。
- 材料(1人前)
水400cc、乾麺80g、タマネギ適量、醤油適量、一味唐辛子適量。
- 下ごしらえ
タマネギはスライスしておく。
- 作り方
- カレーが付着した鍋に、水とタマネギを入れて中火にかける。
- 湯が熱くなってきたら、お玉を使ってそれを鍋の内側に付着しているカレーに掛ける。するとカレーは流れ落ち、汁が濃厚になっていく。
- 沸騰したら乾麺を放射状に入れ、その製品の茹で時間より20秒程短めに茹でる。その際、麺がくっつかないように箸で軽くかき混ぜる。
- 茹だったら火を止めて味見し、醤油と一味唐辛子を加えて混ぜる。
- スープ皿に盛って出来上がり。
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