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だいどころ

タケノコ(筍・竹の子)の保存

2008.5.1.
更新 2012.05.22

 モウソウチクやハチク、ホテイチクのタケノコは、新鮮なら灰汁(あく)抜きせずに調理して食べられる。
 しかし、タケノコというものは、人間の都合に合わせて毎日一本ずつ出てくれるようなものではなく、「雨後の筍」という言葉の通り一挙に出現するものだ。
 これが大きくなり過ぎると、硬くて食べられなくなるし、収穫したらしたで、時間の経過と共に苦味が増してきて、灰汁抜きしなければ食べられなくなってしまう。
 この問題を解決するには、まず収獲したタケノコが新鮮なうちにまとめて茹でてしまい、それ以上鮮度が落ちることを止める。次に、苦味成分が増えることを防ぐために、それを水に浸ける。そして、腐敗を遅らせるために冷蔵庫に入れて保存しておく。そうすれば、慌てて一度に全部腹に詰め込む必要もないのである。
 以前、茹でたものを試しに冷凍して解凍してみたところ、ふにゃふにゃのスポンジ状になっていて、とても食えた物ではなかった。冷蔵はしても、くれぐれも冷凍しないように。
 また、加熱すれば苦味が増えるのを防げると誤解していた頃、油で揚げたものを容器に入れて冷蔵庫で保存していたら、その日は何ともなかったが、3日もすると苦くて食べられなくなった。つまり、たとえ加熱しても苦味成分は増加するということなので、保存の際は必ず水に浸けるなどして空気に触れさせないことだ。

タケノコの時間の経過と灰汁の関係

 以下の表は、収穫に適したものを灰汁抜きせずただ水で茹でて水から出し、空気に触れさせておいた場合。収穫に適した長さを超えたものはどれも、たとえ収穫直後であっても苦い。

種類(収穫に適した
地表からの長さの限界cm)
収穫後1時間以内6時間後12時間後24時間後
モウソウチク(30)ほとんど無しやや苦いかなり苦い猛烈に苦い
ハチク(60)無しほとんど無しやや苦いかなり苦い
ホテイチク(40)無しほとんど無しかなり苦い猛烈に苦い
マダケ(40)苦いかなり苦い猛烈に苦い猛烈に苦い

 やや苦いは、食べながら『まあいいか……』と耐えられるが、苦い以降は必ず灰汁抜きをしてから調理しないと、その料理を失敗させることになる。

タケノコの灰汁抜きのしかた

タケノコ(筍、竹の子)の保存の仕方

まず水煮する
  1. タケノコの皮を剥いて縦半分に切り、大きめの鍋に入れる。
    タケノコの水煮1タケノコの水煮2
  2. タケノコがひたひたになるまで水を鍋に注ぐ。
  3. タケノコは浮くので、落し蓋をして鍋を火にかける。燃費節約のために鍋の蓋を閉じている場合は、吹きこぼれに注意。
  4. 沸騰したら吹きこぼれを防ぐために鍋の蓋を開け、5分間茹でてから鍋の蓋を閉じて火を止め、そのまま完全に冷めるまで放置する。
保存
  1. 煮たタケノコを鍋から取り出して水で洗う。
  2. タッパなどの密閉できる容器に入れる。
  3. タケノコがなるべく空気に触れないようになるまで、そこに水道水を注ぐ。
  4. 蓋をして冷蔵庫で保存する。

賞味期限

 水道水に含まれている塩素には殺菌効果があるので、2~3日おきに水を替えれば10日くらいはもつ。

タケノコの保存
水煮を終えて保存するところの孟宗竹(モウソウチク)のタケノコ。

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