まだ雪の残る3月初旬、庭の池に産卵に来る。
全長約20㎝、最初は溝の中の落葉の下に埋もれていたが、落葉を取りのぞいた拍子に発見すると、雪解けの水の中でもちゃんと動いていた。同じ両生類でも冬眠するカエルとは違っている。
水中の木の枝などに、白い寒天状の卵嚢(らんのう)を2房1対産み付ける。それは最初は親指大だが、日がたつにつれて膨張し、それに伴って透明度が増す。
水底に沈んでいる四つの灰色の塊が卵嚢。この中にたくさんの卵が入っている。
通常は4月中旬から5月にかけて孵化する。幼生は黒い小さなおたまじゃくしといった感じだが、顔の横から左右に1対の鰓が突出しているので、カエルのそれと区別することができる。幼生の食べ物はイトミミズやボウフラなど。
梅雨の雨の頃に幼生は、池から出て家の前の溝を伝い渓流に流れ出る。その後の生態はわからない。