学名:Halcyon coromanda ブッポウソウ目・カワセミ科の鳥。
東南アジアに分布し、日本には繁殖のためにやって来るようだ。
我が家周辺の山には、毎年梅雨に入る頃になるとやって来る。ウグイスよりさらに大きく太い声で、「キョロロロロロ・・・・」と鳴くので、姿は見えなくとも来たことがすぐにわかる。その、ひょうきんだがどこか哀愁を帯びた声は、一度聞いたら忘れられない。
声だけでなく、大きな口ばしと頭もひょうきんだ。
色はご覧の通り、日本の野鳥としてはかなり目立つ方だ。
体の大きさは、ヒヨドリと同じくらい。
我が家周辺に姿を見せる時間帯は、毎日大体朝夕と決まっている。
最初は家の中の私が動くだけで逃げたが、最近では慣れてきて、電線や物干し竿から窓越しに、台所で夕食の支度をする人間の私を、じっと観察するようになった。鳥のヒューマンウォッチングといったところか?
ある早朝、庭で大きな声がするので寝起きのまま見に行くと、例によって物干し竿にとまっている。他の野鳥は、母屋に近いため、ここには滅多にとまらない。私が窓ガラス越しにカメラを構えて上の3枚の写真を写しても、その姿が見えているはずなのに逃げなかった。
真夏を過ぎると、いつの間にか声を耳にしなくなり、姿も見かけなくなる。繁殖を終えて、熱帯地方の山に帰ったのだろうと思う。
6月に入って、また今年もアカショウビンの声を耳にするようになった。去年と違って声が枯れている。去年と同じく、我が家の庭の物干し竿にとまったので、またカメラに収める。良く見ると目には悲壮感が漂い、体は痩せ細ってしまっている。今年は梅雨入りが遅く、下の渓流の水が極端に少なくなっていたので、餌となる川魚が容易に捕れないのだろうか。1年経ってただ単に老けただけか? それとも違う個体?
しぜん 客間