膜翅目・アリ科。学名:Camponotus herculeanus。
働きアリの体長12mm、女王蟻の体長16mm。
我が家周辺で見かける、最も大型の蟻である。性格は温厚。以前は家の中にもいたが、最近は引っ越したのか、母屋の南側の庭で良く目にするようになった。
と思っていたら、なんと2015年の初夏に、私が寝ている布団の下の畳の隙間の中に巣を作っていることがわかった。朝、布団を畳んだら、そこから数十匹の働きアリが出て来て畳の上で大慌てを始めたのだ。中には白いさなぎをくわえているのもいる。毎朝これを繰り返していたのだが、そのうちいなくなったようなのでホッとしていた。
ところがある日パソコンで仕事をしていたら、畳の上を長さ5センチくらいの藁くずが、風もないのに移動しているのが見えた。不思議に思ってよく見ると、それはこのムネアカオオアリがくわえて運んでいることがわかった。どうするのかと思って見ていると、その藁くずを私が寝ている場所の畳の隙間に入れた。そこにライトを当ててみると、その中では大勢の働きアリが建設工事のために忙しく動き回っているではないか!
しかしこのアリは、まだ私のことを一度も噛んだことがない。布団の中や服の中に入って来ることがあってもだ。そういう面では今のところ無害だし、むしろ猫が捕まえて来たトカゲなどの残骸を掃除してくれるので、私にとっては敵ではなく味方に近い。そのため駆除はせず、寝床の下の彼らの女王国の存在を黙認している。