猫のヨモギ
(2004.12.25. 逝去 享年12歳)
2004.5.
2009.8.23. 更新
馴れ初め 吹雪の夜、バイト先の民宿の台所の窓の外で、首に荒縄を巻き付けた子猫が死に物狂いで鳴いていた。ほって置けなくて、つい牛乳をやってしまった。すると、そこから立ち去らなくなってしまったという、よくありそうなパターン。
生まれた年 推定1992年秋
本名 ヨモギ
通称 1.ヨモ 2.ニャンゴワウ 3.マルニャン
その由来 1.本名の略 2.「ニャンゴワウ」と鳴くことがあるから。 3.丸くなっていることが多いので。
性別 オス。玉無し。前の家で、しょっちゅうお隣のメス猫を孕ませ、子が生まれるたびに、なんとそこのご主人が山に捨てに行っているという情報が入った! 急遽動物病院に連行、去勢手術決行。
超能力 前の前の借家から、前の借家へ引っ越した直後、姿が見えなくなったと思ったら、前の前の家へ帰っていた。ほんの数キロの距離であったが、その間は車で移動したので、何を頼りに帰ったのかさっぱり判らず不思議だった。でもこれって、人間以外の動物では当たり前みたい。
ポジション 前の家で誕生して間もない息子に喘息の気が出た。猫の毛があまり良くないと聞いたので、やむを得ず外猫にする。転居後、空気が良いせいか息子の咳は出なくなったし、新しい家に慣れさせるために、猫を一週間家に閉じ込めた。その後外に出したので内外両猫に復帰する。前の家へ帰ってしまうことはなかったが、屋内では猫のトイレを使わず台所の土間で常習するようになったり、人が目を離した隙にちゃぶ台の上の魚をくすねたり、他所の猫を家に招き入れたりしたので、外猫の刑となる。その後納屋に居住。
特徴・習性
- よくネズミを捕まえて食べる。
- オスなのに座っておしっこをする。
- 猫には弱いが、犬や狸にはめっぽう強い。
- 自分を猫だと思っていない時がある(飼い主と同じだと思っている)。
- 若い猫やメス猫の面倒見が良いのはいいことだが、人が留守にしている最中、他所の猫を家に招き入れ、ヨモギ用に買ってきたキャットフードを食べさせるのには困る。猫の秘密の宴会をするら、自分らで捕って来たネズミでやってくれ。
- 朝、曇っていてお日様が出ていないと、私に向かって「ニャーオ」と愚痴をこぼす。そう言われても私にお日様は出せません。
- 腹が減ると人の手を噛む癖が子猫のときにあったが、これは躾けて直した。ところが近頃は、腹が減ると、わざわざ私の目の前に来て草を食べて見せるようになった。「草を食べるほど腹が減ってるんだぞ。」という意味なんだろうか?
- バードウォッチングをする。
柿の木の周辺に、肥やしのため生ゴミを捨てることがあるが、それを目当てにカラスやトンビがやって来る。すぐ近くで横になって、その姿を延々と眺めている。鳥達も、猫の敵意が感じられないので、安心して餌を漁っている。傍から見ると、なんとも不思議な光景だ。
好物ベスト10
- 牛乳 吹雪の夜の味がいまだに忘れられないみたい。
- チーズ 小指の先ほどの大きさのものでも、食べるのが許されるのは盆と正月くらい。そのため、匂いを嗅いだだけで目の色が変わり、化け猫の声で鳴き喚いておねだりする。
- 生の鰤の皮 鰤の刺身は買えないが、アラなら手が届く。私にとってアラに付着している物はご馳走だ(魚のアラの活用法参照)。皮も焼いて食おうと思えば食えるが、猫にもたまにはご馳走を、という寛大なる精神によって提供している。
- 生の鯵、鯖、鰯の頭 私が投げた物を追い掛けて捕まえるときの後ろ姿が、たまらなくいじらしい。そのひたむきな姿見たさに、猫には贅沢と思いながらも、ついつい沢山やってしまう。
- ネズミ 生きているのは勿論だが、ネズミ捕りに掛かって水を張ったバケツで殺したのをやったら、喜んでねぐらに持って行ったのには驚いた。
- だしを取った後の煮干 私が食べても良いのだが、これも寛大なる精神によって提供している。
- ドライのキャットフード鰹味 噛み切る必要が無いのに、かぶり付いてプルプル首を振る姿が何ともいじらしい。まぐろ味では首は振らない。
- カエル 子猫の頃にはおもちゃとして捕まえて遊んでいたが、近頃は飼い主の経済危機の影響を受けて、遊ばずにすぐ食べるようになった。
- 蛇 一度、見たことの無い赤と黒の斑の蛇を捕まえてきた時は、既に死んでいたので残念だった。新種だったかもしれないから。
また、或る雨の日には、私を呼ぶ声が聞こえるので、窓の外を見ると、大きなアオダイショウを捕まえてきていた。よく見ようと外へ出たら、私にいい格好を見せようと、既にヘロヘロになっているヘビに攻撃して、首筋を噛んだりしている。
ネズミを捕まえたならご褒美をやるところだが、我が家にとって重要な存在のアオダイショウを、ちゃんと食べるならともかく、おもちゃにして半殺しにしているのには感心しない。その夜は絶食の刑。腹が減ったなら仕留めたヘビを食べるべし。ちなみに、半殺しにされたのは、このサイトでご紹介しているアオダイショウとは別の固体だ。
- 米のとぎ汁 昔、ネパールの農家に間借りして生活していたとき、その家のおかみさんから、「米のとぎ汁を捨てるんだったら、ここで飼っている水牛の子供にやってくれ」と頼まれたので、その母屋の横で大事に飼われている水牛に米のとぎ汁をやっていたことがある。ところが最近、自宅の畑に肥料としてとぎ汁を撒こうとしてバケツに入れておいたら、なんと、ヨモギはそれを美味そうに飲んでいた……。毛並みもホルスタインにどことなく似ているので、もしかして牛の遺伝子も混じっているのかもしれない(笑)
猫害 発芽したばかりの畑の畝をトイレにするのはいいが、最後に周りの土を掻き集めて去るので、そこだけ作物の生え方がスカスカになってしまう。しかし、現場を押さえて叱ったところで、猫は何を叱られているのか理解できないだろうから、これに関しては一種の自然現象であると思って諦めている。
レクリエーション 右は毎年恒例の息子との雪遊び。かまくらの中に餌を置いて猫も誘うことにしている。あんよが冷たいが、普段は食べれない御馳走が食べられるので、まんざらでもない。
心の中の謝辞 ヨモギ君、君が家の周りでおしっこをしてダラダラ寝ているだけでも、ネズミが家に侵入するのを、ある程度食い止めているし、目に付いたネズミを捕って食べてくれることは、更に有り難いことだ。
そして出演ありがとう。
逝去の様子 猫と私をご参照あれ。
客間