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だいどころ

虫対策

2004.7.11.
2005.5.7. 更新

 台所という場所は、食品があるだけに、それを求めてやってくる虫が多い。しかし、町の人には信じられないかもしれないが、我が家にはゴキブリがいない。山の中で20年以上空家だったので、ゴキブリが繁殖する環境が整っていなかったからだ。その後、人間が住むようになっても、隣家が離れているため、人家に住むゴキブリは、なかなかこの家にたどり着けないでいるようだ。だから、たまに見かけても、それは山に住む種類が偶然迷い込んできたもので、屋内で繁殖せずにそのうちいなくなってしまう。

カマドウマ

鼠捕り

 そのかわり、ゴキブリに相当する役割を果たしている虫がいる。それがカマドウマだ。別名「便所コオロギ」。この強力な虫がいるお陰で、ゴキブリは台所へ殖民できないのかもしれない。
 この虫は、有機物なら何でも食べると言っても過言ではない。なぜなら食べる物が何も無くなると、畳まで齧るからだ。だからその旺盛な生命力はゴキブリに勝るとも劣らない。羽が退化しているので飛べないが、ジャンプ力は抜群なため、なかなか油断できない。但し、狭い隙間に入る能力が低いため、ゴキブリのように、食器棚の引き出しの奥が巣になっていた!!! などということは今のところない。
 また、この虫は、粘着式のネズミ捕りを土間に置いておけば容易に捕まえられる。捕まった虫が新たな虫の餌となってまた捕まる。そのため、1ヶ月もすれば、たちまちネズミ捕りの上はいっぱいになる。

蝿と蛾

窓辺の蜘蛛  一方、調理台のある窓辺にやってくるのは、主に空飛ぶ虫だ。昼間は三角コーナーの生ゴミ目当てに蝿が集まってくる。夜は夜で、調理台の上の灯りを目当てにさまざまな虫がやってくる。その多くは窓ガラスによって遮られ、窓のむこうで大暴れしているが、中にはどこからか進入してくるものもある。
 特に灯りを求めてやって来る蛾は、電球とその周辺に、ところ構わずぶつかってくる。普通の野菜炒めが、「野菜炒め蛾の鱗粉入り」に変貌する危険性は極めて高い。私の好きな唐辛子や胡椒を鱗粉にした蛾がいれば、喜んでかけてもらうところだが、それは文字通り虫が良すぎる話しだ。
 これらの虫を捕まえるには、やはり粘着式のハエ捕りが一番いいのかもしれないが、ハエ捕りに付いた腐ってドロドロになった虫を見ながら、皿に盛り付けられた料理をイメージして、レシピを考案したり調理したりするのは至難の業だ。
 それに対してクモやクモの巣なら目に入っても意識することは無い。なぜなら、普段の窓辺のクモは、ハエや蛾のように不必要に騒ぐことは無く、賢明にじっとしているし、比較的きれい好きだからだ。クモは異物や、汁を吸い尽くした獲物が網に掛かっていいると、さっさと外して下に落としてしまう。そこは流し台の裏側なので、普段は私の目には入らない。落ちた異物や虫の死骸には水分が殆ど無いので、放っておいても腐らない。たまに掃除機で吸えば済むことだ。
 これは、粘着テープに虫を付けて腐らせたり、蝿叩きであちこち叩いて、かえって埃を調理中のまな板の上に落下させたり、潰した虫の汁であちこち汚したりするよりも、はるかに清潔だ。
 そんなわけで、我が家の台所の窓辺の虫捕りは、もっぱら窓辺のクモたちに任せている。

だいどころ  客間


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