日本全国世界各地に、春の到来を一番に告げる味覚というものがあると思う。我が家の場合、それはフキノトウだ。
天麩羅にして食べることが最も多いが、次いで好きなのがこの料理だ。
世間一般では、灰汁抜きをしたり切り刻んだり、味醂や酒、果ては砂糖などを添加するようだが、我が家では一切妥協なしのフキノトウ丸ごとと味噌と植物油だけ。それによってこの食材が持つ性質を純粋に近く味わうことができる。独特の苦味によって春の到来を感じたい人には、お勧めの一品だ。
但し、フキノトウは採取してから時間の経過と共に切り口からアクが増すので、必ず採れたてのものを使うこと。