ユリ科の多年草。
我が家では、畑の周辺に群生している。
春先に芽が出て、5月初旬にトウが立ってくる。
やがてその先に、上の画像のような赤紫色のムカゴが付く。これは種のようなもので、土に埋めておくと翌年の春に芽を出す。
地上部は初夏に枯れるが、地下に残っている部分も翌年春になると芽を出す。
アサツキは、葱を小型にしたような感じで、その葉は天を目指して突き立っている。味と香りは、かなり野性味を帯びた青葱といった感じ。一方、野蒜は粉が噴いたような白みがかった緑色で、なんとなくよれよれした扁平な葉は、こころもち下を向いている。香りはほんのりと野性味があるが、味の方は淡白な韮といった感じである。
アサツキの葉の断面がほぼ真円なのに対して、野蒜のそれは扁平またはV字型である。それでも判りにくければ、引き抜いて地下の白い部分を見る。上の画像のように、アサツキは葉の延長の紡錘形になっているのに対して、野蒜は玉葱のような球形をしている。
香りと味は、葱よりもむしろ韮の方に近いが、あまり自己主張しないため、さまざまな料理に合う。